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悪役令嬢、毒がぶ飲み
「私、毒の加護を得たわ」
「はぁ?」
エリーの言葉に、老婆は呆然とする。
だが、すぐに目を輝かせる。
「これと、これ。飲んでみてくれるかい?」
そういって渡されたのは、緑色の液体と紫色の液体。
一目見て毒だと分かる色である。
ただ、エリーもある程度老婆、ことファーストを信用している。
だから、2つの液体を同時に飲む。
「うっ!何これ!?」
視界がゆがむ。
それだけでなく、全身にしびれも感じた。
「緑のが感覚麻痺薬。紫のが神経麻痺薬だよ。まさか同時に飲むとは思わなかったけど」
ファーストが毒の説明をした。
感覚麻痺薬によって目まい、神経麻痺薬で全身のしびれが起きていると考えられる。




