81/3881
悪役令嬢、監視を抜け出す
「それでは、お休みなさいませ」
「ええ。お休み」
メアリーが頭を下げ、エリーはベットに入る。
ー-さて、行ったかしら?
メアリーとて、夜まで部屋に張り付いているわけではない。
一応エリーが寝ている間に毒を飲まされないか確認するために、近くの部屋で睡眠をとるが、一緒の部屋に寝るというわけではないのだ。
つまり、夜は監視が付かないためフリー。
普通に闇の組織で活動できるのだ。
「こんばんわ」
エリーは老婆の家に入る。
中には、まだ訓練中の組合員と、老婆たちのように物資の支援係がいた。
「クラウン様!こんばんは!」
「こんばんはぁ!」
組合員たちが挨拶をしてくる。
エリーは組合員に挨拶を返しつつ、老婆のもとまで行く。
「あら?クラウン様。どうかしたのかい?」




