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悪役令嬢、驚かれる
「「なっ!?」」
「嘘でしょ!?」
エリーの鑑定結果を見た貴族たちが、次々と驚きの声を口にする。
何に驚いたのか。
それはもちろん、優秀な攻撃力などにも驚いたのだが、
「「「加護が2つ!?」」」
1番の驚きはそれだった。
この世界では、通常加護は1つ。
というより、持っていなくて当たり前なのだ。
それなのに。なぜかエリーが加護を2つ持っている。
「落ち着け皆のモノ。毒の加護については宮廷医師長から説明がある」
国王がそう言うと、貴族たちが静まる。
静まったところで、宮廷医師長が毒の加護を付与したことを説明した。
「そ、そんな秘術があるのですか!?」
「なぜそのような秘術を黙っておられたのです!」
非難の声が貴族たちから上がるが、
「強力な毒を作って国王を害する方が出るかも知れないので、歴代の宮廷医師長しか付与の仕方は知らないようになっています」
の一言で、全て一蹴された。




