670/3881
悪役令嬢、アンナリムを思い出す
誤字報告ありがとうございます。
「私はクレア。よろしくね。リム」
エリーはさらっと偽名を使いながら、リムことアンナリムに微笑んだ。
だが、心の中では、必死にゲームの知識を思い出す。
ーーアンナリム、主人公の友人。警戒すべきね。
リムは、主人公の友人で、いわゆるサポートキャラだった。
主人公に男子たちの好みを教えてくれたり、好感度を教えてくれたり。
色々してくれる、便利なお助けキャラ。
さて、それで気になるのは、どうやってその情報を手に入れているか。
それについてもゲームで明かされており、
「で?さっき言ってた恋の波動って何かしら?」
「ん?ああ。私、恋の加護を持ってて、他の人の恋について色々感じ取れるんだぁ」
「へぇ」
恋の加護。
エリーはあまり興味がないが、使い方によってはとても効果を発揮しそうな加護である。
「クレアさん。そろそろ」
「あっ。先生。今行きます」




