654/3881
悪役令嬢、パーティーが終わって
誤字報告ありがとうございます!
パーティーの日の夕方。
エリーは父親に呼び出されていた。
「……どういうことか、説明して貰おうか」
そういう父親は、とても不機嫌そうな顔をしている。
ーーまあ、1番の駒である私が表舞台から消えるんだから、公爵家の利益が減るとでも思っているんでしょうね。
「説明ですか。どの部分を説明すればいいのか分かりませんが、私がしばらくパーティーに出ない理由を説明致しますね。まずは、我が身可愛さが1つ。そしてもう1つは、」
エリーは父親に近づき、とある事を耳打ちした。
その瞬間、父親の表情がガラッと変わる。
「ほぅ。確かに、そちらの方を重要視した方がいいかも知れないな。……いいだろう。お前の好きなようにさせてやる」
「ありがとうございます。お父様。つきましては………」
しばらくエリーと父親の話し合いは続いた。
話し合う2人を、夕食が出来たと伝えるために来たバリアルが見てしまい、とてもドン引きしたというのはまた別の話。
エリーの公爵令嬢としての道のりは、新たな局面を迎えようとしていた。
そして、新たな局面を迎えるのは、それだけではなく。




