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悪役令嬢、部下も活躍する
エリーが入れ墨の男と対峙していたとき、会場ではクラウンの部下が活躍していた。
彼らは、エリーの護衛という名目で戦う。
まずは、彼らが出てくる登場のシーンから。
「ロメル様を解放しろ!」
「エリー嬢はついて行っただろう!!」
貴族たちから非難の声が上がる。
エリーが従ったにもかかわらず、ロメルは解放されていなかったのだ。
「あの小娘が本当に従うまで、こいつは解放しない」
ロメルを捕らえている男は、冷たく言った。
貴族たちの非難の声は上がるが、ロメルが殺される危険があるために近づくモノはいない。
ーーくそぉ!エリー!すまないっ!!
ロメルは、心の中で何度もエリーに謝罪した。
それと共に、彼女に二度と会えなくなるのではないかという思いがこみ上げ、涙もこみ上げてきそうな心情だった。
今正に、彼の瞳からしずくがあふれるという瞬間、
「弱いな」
そんな声と共に、ロメルの体が突然解放された。
直後、背中に温かさを感じる。




