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悪役令嬢、罠へ飛び込む

「本当に、いいんだね?」


「ええ。パーティー。行かせて頂きますわ」


パーティー当日。

エリーはどうにか父親を説得し、パーティー参加の許可を得た。


ガタゴトと馬車に揺られ、目指すのは首都にあるサッド家の屋敷へ。

エリーはその馬車の中で、これからどんなことが起こるのかと屋敷へ思いをはせていた。


「ん。見えてきたよ」


窓から外を眺めていたバリアルが、屋敷を発見した。

エリーも窓から外を見てみた。


「あれは、アロークスの馬車でしょうか?もう来てるんですのね」


エリーは屋敷に泊められた馬車を見ていく。

そうしていると、1つ不自然な馬車を発見した。


 ーーあれは?

馬車の近くで、黒ずくめのモノがウロウロとしている。


十中八九火傷蜥蜴の手のものであろうと考えた。

 ーー油断は出来なさそうね。


エリーは覚悟を決め、罠へと自ら踏み出すのだった。

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