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悪役令嬢、ひどい!!
「お、おぉ。それは、ひどい、ねぇ?」
バリアルはそう言いながら、エリーの頭を撫でた。
それから、助けを求めるように隣のターリルを見るが、
スッ。
と、視線をそらされた。
化け物を否定できないらしい。
エリーもそれを察したが、口には出さないから気を遣ってくれているのも分かった。
「いやぁ。でも、今の感じからすると化け物って言うのも間違いじゃない気がするけどねぇ」
だが、デュランスがそれを破壊した。
エリーは顔をガバッと上げる。
「デュランスもひどいですわ!ターリルは傷つけないよう言わないでくれてたのに!!」
「え?あっ。バレてたか」
ターリルがばつが悪そうな顔をする。
デュランスは、更に気まずそうな顔をした。
「……え、えっと」
「エリー?」
「だ、大丈夫か?」




