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悪役令嬢、残りを片付けましょう
「う、嘘だろ」
賊たちは怯えたような表情になる。
それではまるで、最初から、
「最初から、あなたたちは私の掌の上だったんですわ。……っと、お兄様、ターリル。受け取ってくださいまし!!」
エリーはそう言うと、下に落ちていた賊の剣を投げた。
バリアルとターリルは切れ味の悪くなっていた剣を捨て、それを受け取る、
「バリアル!こっちを片付けて、エリーの加勢に行くぞ!」
「ああ。もちろんさ!!」
2人はうなずき合い、自分たちを囲んでいた賊に再度斬りかかった。
エリーは、賊の視線が2人に移っている間に地面からナイフなどを拾い、賊を後ろから襲った。
「え?な、グアアアァァァ!!!」
「っ!お、」
賊の1人が、ナイフで首を刺され、血を吹き出した。
それを見た賊の1人が止めようとしたが、次の瞬間には頭部にナイフが刺さり即死。
「ば、化け物か!?」




