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悪役令嬢、豪腕教師『左腕』
数日後。
クラウンの拠点では、教育が行われていた。
「ほら、それだと頭を狙われるぞ!もっとガードをシッカリと!!」
『左腕』の声が響く。
目の前には、大勢のクラウンたち。
『左腕』は、クラウンの新人に戦い方を教える教員となったのだ。
因みに、古参のモノたちは『左腕』より強かったので、教育を受けるモノは少ない。
数人は興味本位で受けているモノもいる。
そのものたちは、最初こそ『左腕』を教育係にするというエリーの判断に反対していたモノの、今はコレが正しかったのだと確信していた。
「通常の戦闘になれば、この戦い方を知っていれば強いな」
「ああ。奇襲には使いづらいかも知れないが、発見されたときには強い」
『左腕』の戦いは、かなり革新的だったのだ。
今までクラウンたちには足りていなかった、真正面での戦闘能力が向上していく。
クラウンは、さらなる戦闘能力の増加を達成。
ただ、伸びたのは戦闘能力だけでなく、
「クラウン様は、ここまで考えておられたのだな」
エリーの評価も向上していた。




