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悪役令嬢、許されたければ家族にも
「へぇ~。エリー様。まだ恋愛は未経験なんですかぁ」
「そうですわね。まあ、知らないことより知ることの方が重要だと思いますが。
エリーとメアリーは、雑談していた。
そんなところに、
コンコンコンッ。
「入っていいかしら?」
「あぁ。キシィお母様。どうぞ」
キシィがやってきた。
その表情は、明るさと暗さの両方を兼ね備えていた。
「エリー。こんにちは。あっ。メアリーも」
キシィが挨拶をしてきた。
平民嫌いでもあるはずなのに、メアリーにも話しかけてきている。
ーーよし!キシィにも、メアリーのことを覚えさせられたわ。このまま家族たちに認めさせ、結婚反対させないようにしてやるんだから!!
エリーは、メアリーが少しずつ認められてきていることを感じた。
「それで、どうかされましたの?」
「そ、その。旦那様が新しい子供でもと言い出して、私が候補に入ったのよ。それで、私ともう1人の候補に、それぞれ好きな場所に行くようって言われて」




