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悪役令嬢、気にしていない
貴族や教会のモノたちはエリー殺害を目論んでいるのだが、エリーはそれを知ることができなかった。
エリーは一応警戒していなかったのだが、盗聴をしていなかったクラウンのモノたちは完全に終わったモノだと考えていたのだ。
だから、ここでエリーに思いがけない危機が迫ることとなった。
そんなことも知らず、エリーは、
「あの2人をお友達として紹介する予定だったわね。予定表に、どのパーティーでやるか書いておかないと。あと、他の貴族にもパーティーの招待を受けてるんだっけ?」
と、自室でのんきに予定を立てていた。
しかも、その予定は王城でのパーティーの後のモノである。
コンコンッ。
「失礼致します」
そんなことをしていると、専属メイドのメアリーが入ってきた。
その顔は、どこか明るい。
「あら?計画は順調のようですわね」
「はい!エリー様の考えて下さった『バリアル様とアシルド様に優しくして、大人な感じを見せつけよう作戦』は順調です!!」
メアリーは目を輝かせて言う。
エリーはその様子に、満足そうに頷いた。




