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悪役令嬢、お見送りに来てくれたんです
帰国する間。
兄弟たちと雑談をしていると、
「エリー様!!」
エリーを呼ぶ声が聞こえた。
エリーは、何事かと不思議に思いながら声のした場所へと向かう。
「どうしましたの?」
「ふ、船が大量に迫ってきています。おそらく略奪目的の海賊船かと」
船乗りの男が焦ったような表情で報告をする。
エリーも、流石に今の情報だけでは判断できなかったので、直接状況を見ることに。
「……うわぁ。確かに、海賊船に見えますねぇ」
エリーは迫る船を見ながら呟いた。
相手の船は小さいのだが、数が多い。
「新兵器。出しますか」
「おぉ!ついにアレを出されるのですね!すぐに用意致します」
エリーが怪しい笑みを浮かべると、考えを察した男が動いた。
ーー科学の力、見せてあげるわ!!




