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悪役令嬢、どっから来たの?
「とりあえず、国には私が案内しますので、ご安心ください」
そう言いながらエリーの前に、セカンドの妹である100が現れた。
エリーは突然のことに戸惑いながらも、
「任せた」
瞬時にそう判断した。
自分じゃできないから、他人に任せてしまおうという他力本願的な考えである。
「それでは、失礼致します。あなた、ついてきなさい」
「え?お、おう」
エリーの前から、100と『左腕』が消えた。
直後、少年の悲鳴が聞こえた気がしたが、エリーは気にしなかった。
「さて、適当に案内して貰うか」
まだ少しだけ時間があるので、柄の悪そうな人たちから案内をして貰うことにした。
エリーは、裏路地へと入っていく。
《レベル737になりました》
「おっ。久々のレベルアップ」
エリーは数ヶ月ぶりのレベルアップをした。
そのレベルが上がるのに、どれだけ案内してくれる優しい人がいたのか……。




