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悪役令嬢、島国の休む場所

誤字報告ありがとうございます。

「こちらです」


きっちりした服を着た初老の男性に案内され、エリーたちは大きな屋敷の前に来ていた。

エリーは魔力感知で暗殺者がいないかどうか探る。


「大きい木造建築。違った文化だね」


隣にいた兄のバリアルがそう呟いた。

すると、案内をしてくれた男性が顔を輝かせた。


「ほう!そこに目を付けますか。ハアピ家も将来がありそうですなぁ」


そう言って大きく頷く。

エリーはその様子を見て、ただ者ではないと苦笑を浮かべた。


 ーー他国の家の将来を考えるんだから、一般の執事ではなさそうね。高位の人の執事だったりするのかしら?

エリーは男性の職業を推測。


「まあ、今は休んで頂きましょう。それでは、また明日で迎えに参りますので」


「ああ。頼むよ」


男性はエリーが推測している間に去って行った。

父親はその背を見送った後、目の前の建物へと入った。


 ーーたのしみね。異国の地。

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