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悪役令嬢、兄に感謝される

「邪魔をしてはいけませんよ。エリー。今は、バリアル様のお勉強の最中です」


エリーを見下ろしながら、キシィはそう言った。

屈んで視線を合わせようともしない。


 ーー子供嫌いなのかしら?

エリーの中の評価はこの程度だった。


「お勉強?お兄ちゃん!何のお勉強をしてるのぉ?」


エリーはかわいらしく首をかしげながら質問した。

バリアルは、困ったような笑みを浮かべながら答えた。


「今は、貴族としてのマナーを勉強している最中だよ」


因みに、バリアルは心の中でエリーにとても感謝していた。

1時間にも及ぶ説教を中断してくれたのだ。

感謝するのも当たり前だろう。


バリアルは、あまりキシィのことが好きではない。

バリアルは、平民を大切にしなければならないと考えているのだが、キシィは平民を虐げるような発言ばかりするのだ。


貴族としては、キシィと同じ考え方をするモノの方が多い。

だが、エリーの家は平民に優しい考え方をする家だった。


だから、貴族全体を見れば、バリアルは間違っているのかも知れないが、この家の中だけで見ればキシィの方が間違っているのだ。

だが、キシィは自分の考え方が間違っているとは思わない。


この家の考え方が間違っており、だからこそ、自分がこの家の考え方を変えなければならないと思っている。

そのため、次期公爵であるバリアルを時間があれば洗脳しようとしているのだ。

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