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悪役令嬢、後処理終了
「……それでは、2ヶ月後のパーティーで私たちが仲良くすると言うことで」
「ええ。よろしくお願いします。エリー様」
「この借りは必ず返しましょう」
エリーは伯爵2人と打ち合わせを行った。
勿論令嬢2人も参加してはいるが、声を出す権利など与えられない。
「借りを返して頂くのは当然です。返して貰えない貸しなど、意味がありませんわ」
「ははっ。その通りですな」
「おっと。私としたことが、面白みのないことを言ってしまったようですな」
エリーは、意外と伯爵2人とは打ち解けた。
伯爵2人はそこそこ頭が良く、エリーと気が合うところもあったのだ。
というより、この2人はエリーの船に関する計画にかなり早く飛びついたモノたちなので、頭が良いのは最初から分かっている。
ーーこの2人は優秀なのに、どうして娘の方は……。
エリーは少し残念に思いながら、4人と分かれた。
今度こそ今日の仕事を終わらせたエリーに、温かい飲み物が手渡される。
「お疲れ。エリー」
「あぁ。お兄様。ありがとうございます」




