悪役令嬢、強すぎないか?
エリーが拠点から去った後。
クラウンでは反省会が行われていた。
「俺たちも、この1年で成長したと思ったのにな」
「正直、私たち幹部だけでも勝てると思ってた」
「そうだねぇ。加護持ちもたくさんいたし、負けることはないと思ってたんだけど」
セカンド、サード、ファーストが全員の意見を代弁するような言葉を言う。
誰1人として、エリーに負けるとは微塵も思っていなかったのだ。
「ていうか、剣がはじかれるってどうなってるんだ?}
「あぁ。あれは、呪いの装備を使ってるんじゃないかねぇ。指輪とかも呪いのまがまがしさがにじみ出てたし」
セカンドの疑問に、ファーストが考察したことを述べる。
呪いの装備、という言葉に、メンバーは表情を変えた。
「じゃあ、クラウン様は何かしらのデメリットを背負っていたと言うことか?」
「そうなのかぁ。……もしかして、俺たちが相手にならなさすぎて、自分の力を抑えるために呪いの装備を付けたとか?」
「えっ!手加減するために呪いの装備付けてたのか!?………マジかよ」
「クラウン様。格が違うなぁ」
完全に的外れな考察が行われる。
この考察によって、エリーへの尊敬心は高まっていくのであった。




