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悪役令嬢、どこに隙があったの?
「隙ありぃぃ!!!」
勝利を確信し、部下たちに背を向けたエリー。
その背中に、倒れていたセカンドが襲いかかった。
セカンドは、ずっとコレを狙っていたのだ。
エリーが勝ったと思い、自分たちに隙を見せる瞬間を。
完璧なタイミングで、エリーの体は完全に捕らえられていた。
だが、
カツンッ!
セカンドの剣は、エリーの体に到達する前にはじかれた。
「はっ!?」
驚きで目を見張るセカンド。
逆に隙だらけになってしまったセカンドに、エリーの回し蹴りが炸裂した。
「グハァァ!!???」
今度は本当に倒れた。
エリーはそれを数秒黙って見つめ、また背を向けた。
だが、次に襲ってくるモノはいない。
今度こそ、エリーの勝利が確定した。




