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悪役令嬢、久々に相手をする
色々あったその日の夜。
エリーは部下たちのいるクラウンの拠点へやってきた。
「クラウン様。今日は、お願いがございます」
拠点に入ってすぐ、部下数名からこう頼まれた。
そのお願いの内容は、
「私たちの成長した力を見て頂きたいのです」
と、いうことで。
クラウンの部下数名と戦うことが決まった。
「ふむ。実力を見るんだ。先手は譲ってやろう」
エリーがそう言うと、ファーストが地を蹴った。
ファーストが戦いに出ることは基本的にないので、とても珍しい光景である。
エリーはファーストの素速いナイフの突き刺しを、体をひねって避ける。
が、そこにセカンドの剣が迫っていて、
「ほっ!!」
「「うわっ!?」」
その迫るセカンドへ、ファーストを無理矢理投げた。
一撃必殺のスキルで、無理矢理強化した攻撃力があったからこそできた技である。
投げられたファーストは、セカンドを巻き込み、更にその後ろの部下も巻き込みながら転がっていった。
ここまでは1年前に戦ったときと似ている。




