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悪役令嬢、あんまり関わってないけど感謝される
……仕事、行きたくないな。
「ありがとう。2人とも」
「礼なんていらない。これからも、ともに生きよう」
「ずっと友達だ」
「…うん!」
感動的な場面。
エリーはそれを見ながら、
ー-あぁ。早く終わらないかしら?
と、かなり人でなしなことを思っていた。
まあ、仕方ないといえば仕方ない。
数分間、自分が完全に蚊帳の外なのだ。
お茶があるわけでもお菓子があるわけでもないので、時間をつぶすこともできない。
エリーは、少し飽きてきていたのだ。
「エリー嬢」
「……ん?あぁ。何か?」
突然呼ばれて少し焦ったが、エリーは表面上で平然を取り繕う。
何が来るのかとエリーが警戒していると、
「「「ありがとう」」」
素直なお礼の言葉が投げられた。




