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悪役令嬢、行き当たりばったりで来たら
「よし。ここにするか」
エリーは川の前で止まった。
セラニナは首をかしげる。
ーーここ?あの場所は、もう少し先のはずだけど。
エリーが選んだ場所は、セラニナが予想していた場所とは少し違った。
「それじゃあ、軽く練習でもするか」
エリーはそう言って、足下の石を拾う。
それから、振りかぶり、
ヒュッ!
投げた。
石は川に向かって飛んでいき、
パシャ!パシャ!パシャッ!!
水の上をはねた。
直後、
「ピキュウウゥゥゥゥゥ!!!?????」
何かの動物の悲鳴が響いた。
セラニナは音のした方に駆ける。
「これは、魔物?しかも、テイムされてる!!流石ですクラウン様。敵の偵察を発見されたんですね」




