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悪役令嬢、洗脳なんてされない
誤字報告ありがとうございます。
「………ということなんだけど。お願いできないかなぁ?」
クイフはそう言って、手を合わせて頼み込んでくる。
エリーは即答した。
「嫌ですわ」
「………へ?」
沈黙が続いた。
エリーは自分から話すつもりもないし、クイフはエリーの返答が予想外だったのか固まってるし。
どちらも話すような状況ではないのだ。
エリーは、数秒間クイフが復活することを待つ。
「……と、友達の頼みを断るの!?」
クイフ復活。
だが、エリーはそこに優しさを見せたりはしない。
「当然、断りますわ。私たち、そこまでの関係ではございませんから。………お金がないから、少し欲しい、でしたっけ?ありえませんわ。私は、自分で商売をしてみようとも思わない人を、お金を渡して良い友達だとは思ってませんの」
「ぐぅ。………なら、ぼ、僕たちが君の敵に回るよ!!」




