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悪役令嬢、洗脳を拒否する
「まあ、そうでしょうね」
エリーはそう言って、窓から外を見る。
窓からは夕日が差し込んでいて、エリーたちの顔を赤く照らしていた。
「……なあ。頼み事をしていいか」
ガリドルはそう言ってエリーを見る。
エリーは即答した。
「嫌ですわ」
拒否である。
ここまで素速く拒否されるとは思わなかったのか、ガリドルとターリルは唖然としていた。
それから数秒後。
先にガリドルが復活した。
「話くらい聞いてくれたって良いじゃないか!」
ガリドルは抗議の声を上げる。
だが、エリーは首を振る。
「どうせ、私にも洗脳されたフリをしてくれ、とでもおっしゃるのでしょう?勿論嫌に決まっていますわ」
「「むぅ」」
エリーの推測は正しかったようで、2人は黙り込んでしまった。
ーー洗脳されたフリしたら、変なことに手を付けなきゃ行けなくなるかも知れないじゃない。嫌だわぁ。




