悪役令嬢、ゲームの洗脳を思う
ゲーム内で、ターリル、ガリドル、クイフの3人を攻略した場合、とある事実が発覚する。
それは、クイフが他の2人を洗脳していると言うことだ。
だが、ゲームではそのことを他の2人に伝えても信用されない。
てっきり、疑えないくらい洗脳されているのかとエリーは考えていたが、
「そう。お二方とも気付かれてましたのね」
2人とも気付いていたの。
エリーとしては驚きの展開である。
「ん?お前も気付いていたのか?さすがだな。まだ、そんなに会ったこともないのに。そこまで見抜くことができるなんて」
ターリルが賞賛してくるが、エリーは苦笑する。
別に自分の力で気付いたわけでもないし、そのことを正直に言うこともできないからだ。
「まあ、分かっているなら話は早い。どうやらクイフは、父親から俺たちを洗脳するように言われているらしいんだ」
「クイフの家はかなり厳しくてな。成功しなければ体罰が待っているのは、容易に想像できた。だから、僕とターリルは2人で話し合って、洗脳されているフリをすることにしたのさ」
ターリルとガリドルから、知らなかった事実が次々と語られる。
エリーは自分の知識と照らし合わせながら、その情報を元に様々な推測を立てた。




