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悪役令嬢、他家からむしり取る
「ひゃ、100万!?」
「こ、こんな花1つで100万だとっ!?」
2人が目を見開いた。
というか、コレを見ているほとんどのモノが目を見開いていた。
「その花を、あなた方は一体いくつ潰されたのでしょうか?」
「え?……うっ」
2人は自分たちの下を見て、顔をゆがめる。
彼らの下には、沢山の潰れたりへし折れたりした花があったのだ。
しばらく2人は顔を青くしていたが、ガリドルが何かに気づいたようで顔を上げた。
自分たちの予想よりは、はるかに高いものだったが、
「100万くらい。俺たちには痛くもかゆくもない!その程度すぐに払ってやるよ!!」
だからといって、通常の公爵家に払えないような金額ではなかった。
そう。
通常であれば。
「そんな簡単に払えるものなんですの?あなた方の屋敷を建て直したりしなければならないのに?」
「「あっ!?」」




