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悪役令嬢、次期公爵たちを観察する
「お二方、そんなに相手のことが嫌いなら、話さなければ良いではないですか」
エリーは困ったように頭を抱えながら言う。
すると、慌てて2人とも否定してきた。
「いや、別にガリドルのことが嫌いというわけでは」
「ターリルが嫌いなわけではじゃないよ」
何ともツンデレな感じが予想できる2人。
ゲームでも、ツンデレ2兄弟として有名、
ではなかった。
彼らは、ゲームの頃には性格をかなり落ち着かせていたのだ。
そのため、エリーとしても現在の2人の性格がよく分かっていない。
エリーは、相手のことを理解するために観察をかねて言葉を交わしていく。
「なら、騒がずに仲良くしていて下さいまし」
「ど、努力はする」
「善処する」
2人とも不安な感じの回答をしてきた。
エリーはもっと相手のことを知ろうと思い、もう1人の攻略対象にも声をかけることにした。




