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悪役令嬢、今度は父親と
エリーは高速帰宅を成功させ、平和に次の日を迎えた。
「エリー。今日はお父さんと散歩しよう」
と、優しい笑みを浮かべた父親が言う。
エリーも満面の笑みで、
「うん!」
了承した。
ただ、心の中では、
ーーこの人、私のこと利用するとか言ってたし、できれば関わりたくないんだけどなぁ。
と、思っていたりする。
もちろん父親の方は、エリーの好感度を上げて自分の地位を強いモノにするという狙いがあった。
「今日はどこに行くの?」
エリーは行き先を尋ねる。
「今日は、我がハアピ家の宝物庫に連れて行ってあげよう」
宝物庫。
その言葉で、エリーのテンションは一瞬で最高潮まで行った。
ーー貴族の宝物!気になる。
エリーは、父親について行く。
父親は、図書室を過ぎ、実験場を過ぎたところで、立ち止まった。




