408/3881
悪役令嬢、商会の名が
「売り切れでぇす!!」
「「「うそぉぉ!!???」」」
数週間経っても、まだインク消しの人気は高かった。
そのため、インク消しは1人1つだけという制限が付くように。
それでも売り切れるのだから、かなり書き間違えるものが多いことが分かる。
そして、それだけ人気が高いと、変な名前をつけるモノがいて、
「また、あのインク消し商会無かったんだけど」
「まじで?もっとあの商会、頑張って欲しいよなぁ」
インク消し商会。
商品名と商会名が一緒になってしまっている。
こういう名前が広まってしまったのだ。
そして、広まってしまえば、それを消すことはかなり難しい。
「売れすぎるのも、良いことばかりではないのですね」
「そうですわね」
ファララ商会の名前がインク消し商会に変わってしまうと、会長のファララの知名度が落ちてしまう。
それは、商会としてはあまり良いことではなかった。




