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悪役令嬢、インク消しが売れ

「インク消し、売り切れです!!」


「「「えぇぇぇ!!!!」」」


売り切れの言葉を従業員が叫ぶ。

それを聞いた客たちは、驚きと落胆の困った声を上げた。


その様子を、エリーとファララは静かに眺めていた。

2人は10分ほど無言でいたが、その沈黙をファララが破った。


「すさまじい売れ行きですな。さすがはエリー様です」


「ありがとうございますわ。ただ、流石にここまで売れ行きが良いとは思いませんでした。完売になるのは、もう少し先だと思っていたのですが」


「うぅむ。意外と、字を間違って書いてしまうモノは多いのかも知れませんな」


2人ともそれぞれの感想を言う。

そうしている間にも、


「あっ。売り切れてる!」」


「店員さん!!インク消し、もうないんですかぁ!?」


インク消しを求めるモノたちが続々とやってきていた。

そんなモノたちに、店員が売り切れだと伝えていく。

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