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悪役令嬢、商会の売り上げを上げる
エリーが商会を買収してから、数日後。
今はまだ早朝。
それまではガランとしていた商会の前に、
「後、30分くらいだろ」
「いやぁ。並んどいて良かったぁ」
長蛇の列ができていた。
そして、そのモノたちの手には、とある紙が握られている。
そんな客たちを見つめて、感心している男が1人。
商会の会長であるファララだ。
「まさか、新聞にファララ商会のお買い得商品を載せるとは。あの方は、本当に自分の武器を知っていらっしゃるな」
客が持っているモノ。
それは、新聞に入っていたチラシである。
そのチラシには、ファララ商会で安く買えるモノがいくつも書かれていた。
この世界でも、庶民は安い物に目がないのだ。
「お待たせしました!開店でぇす!」
「「「「うわぁぁぁ!!!!」」」」




