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悪役令嬢、敵地で向かう
「それでは、今夜はここでお開きとさせて貰う」
サッド公爵がそう言って、この日のパーティーは終了した。
エリーたちは、割り当てられた客室へと入る。
「ふぅ」
エリーはベットに座り、一息つく。
戦って疲れただろうと判断した専属メイドのメアリーは、休んだ方が良いと判断して声をかける。
「エリー様。今日はお疲れでしょうし、もうお休みになっては如何でしょうか?」
だが、エリーは首を振った。
まだ、やることがあるのである。
「とある人に呼び出されているんですの。行かなければなりませんわ」
エリーはそう言って、ベットから腰を上げる。
そして、廊下から出て目的の場所へと向かった。
エリーはいくつもある部屋を通り過ぎ、外の庭へと出る。
庭には、色とりどりの花が淡く発光して、不思議な世界を作り出していた。
「来たか。エリーちゃん」
「ええ。来ましたわ。デュランス様」




