3874/3881
悪役令嬢、トリップしてないで
一瞬の制圧。
それには誰しも開いた口が塞がらない。
たとえ敵対派閥であっても、騎士たちの練度が低いなどと言える状況ではなかった。
「で?現エリー様。俺と敵対するのか?」
「な、う、うそ………」
「おい。トリップしてねぇで答えろ」
「っ!………そんなつもりはない、けど」
「あっそ。次やったらお前も殺すから」
セカンドは冷たく言い放つ。
そうして悔しさのためかいったんカヤは口を紡ぐ。
それと入れ替わるようにして、
「なぁ。クレア」
話しかけるものがいた。
いや、者たちがいた。
彼らは、




