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悪役令嬢、お礼(?)を言われる
「エリー君。バリアル君。助かったよ」
「2人とも。ありがとう」
「お礼に、我が家でパーティーを開かせて貰うよ。是非来てくれ!」
「あっ我が家でも!」
「私の家でもパーティーを!」
貴族たちが、エリーとバリアルにお礼を言ってきた。
お礼を言ってきたはずなのだが、途中からパーティーに招く方が盛んになっているのは貴族らしさが滲み出ていた。
「パーティーの話はありがたいですが、先にドレスを着替えてきてもよろしいでしょうか?」
エリーはドレスに付いた血を見ながら言う。
そうすると、貴族たちは離れてくれた。
エリーはそのまま着替えに行こうかと思ったが、主催者にも話を通しておいた方が良いと思い、サッド公爵の方に向かった。
サッド公爵は、まだどこか虚ろな目をしている。
「公爵様。着替えてきてもよろしいでしょうか?」
「え?あ、ああ。構わない」
公爵の許可が出たので、部屋から出ようとすると、
「ねえ。後で話せる?」




