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悪役令嬢、偽物じゃない
クレアのフリをしている。
そう思われているようだが、それは誤解だ。
その誤解を本人が説く必要もなく、
「ああ。クレアは本物だよ」
「ああ。最初からクレアはエリーという存在が演じているものだった」
「偽物じゃないさ」
「どちらかといえば、今までのクレアが偽物だったのかな」
友人たちは笑う。
偽物かどうかなんてどうでもいい事なのだから。
友人たちからそんなことを告げられれば、
「え?本、物?」
「そうですわよ」
カヤは混乱する。
予想と違い過ぎて。
クレアという存在が、




