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悪役令嬢、そのすべてを
貴族たちの反発。
そういったものはどうでもいいばかりと言わんばかりの態度。
そんなカヤは、
「条件はたった1つ……エリー」
「あら。私をご使命ですの?」
「そう。そのすべてを私によこしなさい」
「「「「っ!?」」」」
エリーのすべて。
それをよこせとカヤは言う。
またざわめきが起きた。
「あらあら。聖女様は、権力を求めますの?」
「………何でもいいでしょ」
エリーの問いかけ。
それも、不機嫌そうに回答されることなく終わる。
ただ、条件が示されただけだった。




