3842/3881
悪役令嬢、友人たちは浮いていて
エリーが警戒する中。
鑑定が始まる。
鑑定を受けるカヤの表情は、少しやつれていた。
「聖女様、大丈夫かな?」
「大丈夫だろ、自分で回復できるだろうし」
「いや、きっとそういう方面の消耗じゃないッスよね?」
「そうだよね。あれは精神的な物でしょ」
エリーの耳に、聞き覚えのある声が入ってくる。
友人たちの声だ。
元平民の。
「まだ彼らはういているね」
「あら、そう思いますの?」
クレアの貴族の友人たち。
彼ら彼女らも、そちらが目立っているように感じていた。
だが、エリーにとっては都合がいい。




