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悪役令嬢、自由が今まで
クレアの将来。
それは、婚約者たちとともに領地を経営したり子供を産んで育てたりということになってくる。
そうなると、
「今のように商売したりはできないわねぇ」
「そうなの?」
「そうよ。もちろん不自由はしないでしょうけど」
「不自由はしないって、そんな金自分で稼げるだろ?」
ガガーラナのツッコミ。
それは的を射たものだった。
クレアの能力ならば不自由ない生活の資金など簡単に稼げる。
「でも、良いのよ。今まで信じられないくらい自由にさせてもらったから」
「そうなのか?」
「自由って……」
友人たちからすれば今までのクレアの自由なんて当たり前のように手に入れられるもの。
クレアの生まれが今まで以上に気になる友人たちであった。




