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悪役令嬢、将来は決まって
友人たちは貴族となる。
それでも将来は決まってしまっていた。
そこで決まってないのは、
「クレアちゃんはどうするの?」
「ああ。私?」
「クレアの将来か。気になるな」
「そう?私は家の関係でそんなに自由にはできないけど」
家の関係。
クレアにもいろいろと制約があるのだ。
友人たち以上に位の高い貴族家の出身であり、
「婚約者とかいるから、そんなに働けるって感じでもないわね」
「そっか……」
アンナリムは寂しそうな顔を。
彼女のクレアを思う気持ちはまた昔のように戻ってきている。
彼女のクレアの将来を思う気持ちは本物だった。




