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悪役令嬢、卒業まで

クレアという存在。

それはあくまでも学校用の存在だ。


卒業すればそのかりそめの姿はなくなる。


「卒業まで、あと2年」


「そうだね~。まあ、まだ今年度が終わってないから正確には数か月残ってるけど」


「それもそうね」


「でも、急にどうしたの?」


クレアのつぶやきに不思議そうな表情が。

友人たちは分かっていないのだ。


クレアという存在が消えることを。


「何でもないわ。ただ、将来のことを考えてちょっとね」


「あぁ。それもそうだね」


「将来、か」


卒業すれば。

働くことになる。

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