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悪役令嬢、分かるように
アンナリムも分かっているわけではない。
だが、なぜか闇の精霊へ同情に近い思いが出てきていた。
それは、
「一緒の体の中にいた、から?」
「かもしれない」
「闇の精霊の感情も分かるようになってきた、とか?」
「そんな感じ」
闇の精霊は肉体を持たない。
そのため、一緒になれば精神的なもののつながりが強くなる。
そこで気持ちが理解しだすのは十分あり得ることだった。
「じゃあ、闇の精霊は何を考えているの?」
『む?な、何を、じゃと?』
闇の精霊は警戒する。
ここで殺されるかどうかは、クレアにかかっているから、
クレアはそれを無視して、




