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悪役令嬢、迫ってくるモノたちが面倒になる
「どうだい。エリー嬢。これから僕と」
「いや。僕と共に」
「いやいや、やはりここは」
「いやいやいやいやいや」
「俺!俺と!!」
エリーの周りを貴族の子息が囲む。
それから、そのもの達にいろいろなことに誘われ続けた。
「ふふふっ」
エリーは頑張って笑みを浮かべた。
ここで怒鳴ってしまっては、自分の築き上げてきた地位が下がりかねないから。
だから、怒鳴るのは心の中だけにとどめておいた。
ーー邪魔よ!顔が近い!しかも、口臭の手入れしていないじゃない!凄い息が臭いわ!最悪!!!早く!早く終わって!!
エリーは嗅覚を鈍らせるスキルが欲しくなった。
だが、いくら加護によってスキルが取得しやすくなっているからと言って、これだけでは手に入ることはできなかった。
「キャアアァァァァ!!!!????」




