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悪役令嬢、君は幸せなの?
アンナリムは、ハイロラへ恋愛感情を持っているわけではない。
だからこそ、受け入れるだけだ。
が、
「それで君は、幸せなの?」
「っ!」
「当てのない旅に僕と出て、幸せなの?」
「………わ、私は」
アンナリムの気持ちは、ハイロラも予想がついている。
そして、彼女が好きだという気持ちに偽りはない。
ならば、
「僕は君に、幸せになってほしい」
「………ハイロラ」
アンナリムは振り返る。
そして、ハイロラと視線を合わせた。
そこには、大きな迷いが見える。




