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悪役令嬢、好きにならない理由なんて
ハイロラの告白。
それは、予想できたものだった。
ずっと前から。
「確かに、クレアより目立てないかもしれない」
「………うん」
「確かに、クレアより才能はないかもしれない」
「………うん」
ハイロラもそれは知って理宇。
クレアにアンナリムが勝てるところは少ないことを。
だが、
「それでも僕は、君が好きだ」
「………うん」
いくら優秀だとしても、
恋愛感情を持つかどうかは別。
そして、負けているとしても、それが好きにならない理由になんてならない。




