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悪役令嬢、実力差がありすぎる
クレアは勝つ。
勝ち続ける。
それによって、
「あと2回ね」
「そ、そんな!あと2回負けたら終わりなの!?」
『ま、待て!惑わされるな!1回でも勝て、相手の勝つ必要のある回数も増えるんじゃぞ!』
「そ、そうだけど」
アンナリムは下を向く。
勝つビジョンが見えなくて。
闇の精霊はさらに声をかけようとするが、
「それは勝ってから言ってもらいたわね」
『くぅ!』
クレアの言葉が先に来る。
クレアにそう言われてしまえば、闇の精霊も何も言えなかった。
実力差がありすぎる。




