3758/3881
悪役令嬢、突破したはずなのに
呪いが防がれた。
これでクレアの有利なものはなくなった。
と、思われていたが、
「じゃあ、次にいきましょうか」
「そうだね」
『くふふっ。呪いの対策は血と骨が折れるとはいえ、いかさまくらいかのうじゃよ』
「あら。そう?怖いわね」
クレアは笑う。
闇の精霊は、いかさまの準備をしているというのに。
アンナリムは、コインを投げ、
「こっちは、裏」
「こっちも裏ね」
クレアが、また勝負に勝つ。
クレアのいかさまなど突破できたはずなのに。
なぜか、負けた。




