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悪役令嬢、勝てるかもしれない
アンナリムにもメリットがある。
というか、アンナリムのメリットが大きい。
クレアはそう告げる。
「なんで?」
「あなた、私に勝ちたいって言ってたじゃない」
「つ!」
「この命を懸ける状況で、私が躊躇する気持ちが全くでないと思う?」
クレアは問いかける。
このままクレアが素直に起動させてさせてしまうように動くのか、と。
だが当然、
「クレアちゃんが、躊躇するかもしれないんだね?」
「かもしれないわ。そうなったらどうなると思う?」
「………勝てる」
クレアに勝てる。
そう聞いてしまえば、




