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悪役令嬢、追い詰められた時こそ
失ってしまった。
もう、何を責めればいいのかわからない。
アンナリムは混乱している、
「でも、でも………」
「リム?まだ私に対して何かあるの?」
「わ、私は」
「気分的に落ち着かないけど、思いつかないのね」
混乱も相まって。
攻める要素を思いつかない。
アンナリムは手詰まりを感じていた。
「わ、私は」
「私は?」
だが、だからこそ危険である。
正気を失ったものほど面倒なものはないのだ。
なにせ常識にのっとった行動を行わない、面倒な相手になるのだから。




