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悪役令嬢、それは許さない
アンナリムの嘘。
それは、現実から目を背けているからこそだ。
彼女は本当は、
「モテてるじゃない」
「っ!?」
「気づいてないとでも思ったの?あなた、私より学校では好意を寄せている子が多いでしょ」
「なっ!?」
アンナリムは驚愕する。
なぜ、気づかれたのかと。
そしてそれと同時に、
「そ、そんなこと」
「あるわよ。完璧で欠点のない私より、少し抜けてるところのあるリムの方が親しみやすいでしょ」
否定しようとした。
現実から目を背けようとして。
だが、クレアはそれを許さない。




