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悪役令嬢、ハイスペックでモテモテ
アンナリムの劣等感。
それはいろいろなところで感じているものだ。
それは注目度だけでなく、
「やった手出来ない。それにもし万が一できたとしても、結局好かれるのはクレアちゃんなんだよ!」
「好かれるの?」
「そうだよ!私分かるから、クレアちゃんのことを好きな人が多いこと!」
「あら。そうなのね」
クレアはモテる。
かどで顔などは変えているが、美人なのは間違いない。
そして、それ以外の面でもハイスペックなのである。
「私はクレアちゃんに比べたら、結局何も勝てないんだよ!」
「勝つ、ねぇ」
勝つなんて言う単語が出てきた。
つまりアンナリムは心のどこかで、クレアに勝ちたいと思っていたのだ。
どれだけ不可能に思えても、心の奥底で欲をかくのが人間である。




